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ハーフ  
 

秋季大会ユーモアスピーチコンテスト 第二位  蕭鐘玉  中央日語

 


こちら「
Half」、こちらも「Half」、(Half=半分)
そして、皆さん...、私も「ハーフ」。
(ハーフ=
混血児(こんけつじ)
お父さんは「台湾」で、
そして、お母さんは「日本」です。
 

子供の頃、ある日泣きながら、走って家に帰りました。
お母さんに訳を聞かれました。

「お母さん、いや∼や!!」
「あたし、「ハーフ」じゃいや∼や!!」
「ハーフ」って、どんな意味か、知ってる?!
「分かんないけど、お母さんは、いつも、ちゃんと「一人前」になってねって、よく言うじゃ。」
 

じゃ、皆さんは?

「ハーフ」と聞いて、どんな人を想像するでしょう。たいていの人は、イメージとしては外国人と結婚して、生まれた子供ですよね。「整った(ととのった) 顔立(かおだ)ちの人間」って感じ。

 

確かに、ハーフ、つまり混血児(こんけつじ)には、美形(びけい)が多いような気がします。これは、果たして気のせいなのでしょうか?いえ、決して、気のせいなど、ではないはずです。

私を見れば、お分かりでしょうか。「美形(びけい)」です!! 

勿論、お母さんが、いつも自慢している、「中日技術提携(ちゅうにちぎじゅつていけい)・優良製品」です。それはそれでいいんですけれども、しかし、そのお蔭で、私の性格には、色んなところで、矛盾があります。 

というのは、時には「日本人の性格」が(あらわ)れていて、時には「台湾人らしい」ことをやってしまいます。自分もよく分からない時、いっぱいあります。 

ここで、いくつかのエピソードを、皆様と分かち合いたいと思います。
ある日、お母さんの友人がお土産を持ってきました。
「あの...つまらないものですが、どうぞ。」


ストレートな私は、思わず、                                    
「いいえ、全然つまらなくないですよ。」
「つまらないものは、人に出さないですもの。」...変なことを言ってしまいました。
 

また、お母さんは、熱心な人なので、うちには、いつもお客さんが多いです。
だから、お母さんはいつも、「静、お客さんが来たら、礼儀正しく返事するわよ。」
また、上がってもらって、お茶やコーヒーを出すことですね。」と。
 

ある日、お母さんの友人が来ました。
「静、こんいちは、お母さんいないの、これ、お母さんに渡してちょうだい。」
「おばさん、どうぞ、あがってください。お茶出します。」
「いや、いいえ、いいえ。」
「どうぞ、どうぞ!」
「いや、困ったなあ...」
 

で、素直な私は、人の気持ちも分からず、すぐに...
「あ、そうですか、わかりました。」
「はい、帰りお気をつけて!」
 

勿論、その後、お母さんに叱られました。日本のお辞儀は、難しくてわからない!!

私には、きっと、日本のことも、台湾のことも、まだよく分かっていないところ、山ほどあるでしょうね。よく考えると、私って、何でも中途半端(ちゅうとはんぱ)ですね。大学は「中文系」を出で、日本語はしゃべれますが...皆さんお聞きになっっている通り、トーストマスターズに入って、まだ一生懸命頑張っています。それに気づいた私は、まず、中国人らしく生きて行こうと思って、ちゃんと一人前にならないと、大学は「中文系」を選んで、頑張ってきました。 

そして、トーストマスターズに入ってから、
同じハーフの人と出会えて、やっと、わかりました。
皆、中国人として、1人前になるだけではありません。
日本人としても、恥ずかしくないぐらい、頑張っています。
なら、私も
見習(みなら)わないと。
よし、2人前になるように頑張ろう?!
え?!なに?!
そう、やっばり、“ハーフ”(
Half)じゃいやです。  

中国人として1人前になるように!
そして、
日本人としても
1人前にならないと、ですね。 

1人前+1人前=2人前 じゃなんですか。 

以上。